【記事20】韓国の「飲み会（会食）」文化！ソジュの飲み方とマナー

韓国ドラマで、上司と部下がサムギョプサルを囲み、緑の小瓶のお酒「소주（ソジュ / 焼酎）」を酌み交わす…そんな「회식（フェシク / 会食）」のシーンはもはや定番ですよね。韓国では、この「飲み会」が人間関係を築く上で非常に重要な場とされています。

しかし、そこには儒教の精神に基づいた、年上を敬うための厳格な飲酒マナーが存在します。日本とは異なるルールも多いため、知らずにいると失礼にあたることも。今回は、韓国の飲み会で失敗しないための基本マナーをご紹介します。

1. ソジュの注ぎ方・受け方

最もマナーが表れるのが「お酌」の場面です。

【お酒を注ぐとき（目下から目上へ）】

• ソジュの瓶は右手で持ち、左手を右腕の肘や胸に添えます。これは、服の袖が相手のグラスや料理に触れないようにした昔の名残とも言われています。
• 相手のグラスが空になってから注ぐのが基本です。

【お酒を受けるとき（目下として）】

• 目上の人からお酒を注いでもらう時は、必ず両手でグラス（잔 / チャン）を持ちます。
• 片手で受けるのは、同い年や年下の友人に対してのみです。

2. 乾杯（コンベ）と飲み方

乾杯は「건배! (コンベ！)」と言い、グラスを合わせます。ここでも目上の人への配慮が必要です。

【乾杯の仕方】

• 乾杯の際、自分のグラスを目上の人のグラスより少し下げるのがマナーです。

【飲むときの向き】

• 目上の人の正面を向いたままお酒を飲むのは失礼とされています。
• 乾杯したら、顔（または体）を横に向けて、口元を手で隠すようにして飲みます。これは「敬意を払う相手に飲む姿を直接見せない」という配慮からです。

3. その他のルール

• 自分で自分に注がない（添酌の禁止）：自分のグラスが空いても、自分で注いではいけません。周りの人が気づいて注いでくれるのを待つのが一般的です。（手酌は縁起が悪いとも言われます）
• 最初の1杯は飲む：お酒が飲めない場合でも、最初の1杯は受けるのが礼儀とされることが多いです。口をつけるだけでも構いません。

最近は若い世代を中心にマナーも少しずつカジュアルになっていますが、基本的なルールとして知っておくと、どんな場面でもスマートに対応できますね。