K-POPアイドルが音楽番組の出入りの際、記者やファンに対して何度も深く頭を下げる姿や、バラエティ番組で先輩タレントに会うと、90度に腰を折って挨拶する姿を見たことはありませんか?
韓国語で「인사(インサ)」は、日本語の「挨拶」という意味ですが、それ以上に「お辞儀」や「礼儀」そのものを指す、非常に重い意味を持つ言葉です。
韓国社会では、「인사가 밝다(インサガ パクタ / 挨拶が明るい・礼儀正しい)」ことが、その人の人格を評価する上で非常に重要な基準となります。なぜそこまで挨拶が重視されるのでしょうか?
1. 儒教文化と「예절(イェジョル / 礼節)」
韓国文化の根底には、儒教の教えが深く根付いています。その中でも特に重要なのが、目上の人を敬い、礼儀を尽くす「예절(イェジョル / 礼節)」です。
「인사(インサ)」は、この礼節を相手に示すための最も基本的で、最も分かりやすい行動とされています。そのため、初対面の人や目上の人に対しては、言葉の挨拶(안녕하세요 / アンニョンハセヨ)と同時に、必ず頭を下げてお辞儀をします。
2. お辞儀の角度が意味するもの
日本でもお辞儀はしますが、韓国のお辞儀は「角度」が非常に重要です。
軽い会釈(目礼)
同僚や、何度も会う親しい先輩などに対して使います。廊下ですれ違う時など、軽く頭を下げます。
普通のお辞儀(約30度~45度)
最も一般的に使われるお辞儀です。初対面の人、お客様、先生、上司など、敬意を払うべき相手に使います。言葉を発してから頭を下げるのが一般的です。
丁寧なお辞儀(90度)
K-POPアイドルがよくやる、腰を90度に折る深いお辞儀は「폴더 인사(ポルド インサ / フォルダお辞儀)」と呼ばれます。(体がフォルダのように二つ折になるため)
これは、最大限の感謝や謝罪、尊敬の念を表す、最も丁寧なお辞儀です。新人アイドルが先輩やファンの前でこれを行うのは、「私たちは礼儀をわきまえています」という姿勢を示すためでもあります。
「挨拶をしない」=「礼儀を知らない」
もし年下(または後輩)が、年上(または先輩)に会った時に挨拶(お辞儀)をしないと、「인사성이 없다(インサソンイ オプタ / 挨拶性がない=礼儀知らずだ)」、「버릇이 없다(ポルシ オプタ / 癖がない=行儀が悪い)」と厳しく見なされます。
韓国語を学ぶ私たちも、教室で先生に会った時、新大久保のお店に入った時、「안녕하세요!」と笑顔で軽く頭を下げる「インサ」を心がけるだけで、ぐっと韓国文化に近づくことができますよ。
言葉だけでなく、こうした文化的な振る舞いも大切です。
「まもなくソウル学校」では、生きた韓国文化も一緒に学べます。
